違法伐採や違法貿易を停止させるために!

 

 違法伐採が静まりつつある。これはアジア地区ではインドネシアNGOsの活躍、インドネシア政府の働きが大きい。以前、軍・警察は木材マフィアと手を組んでいたが、2005年以降、NGOsの告発等で、軍・警察が変わり、目に余る違法伐採業者を逮捕しだした。密輸も激減してきて、マレーシア・サラワク州、サバ州ではインドネシアのカリマンタンから密輸木材を入れにくくなり、輸出量も大きく減少しだした。

 

 南米やアフリカでも違法伐採が激減しつつあるのが、2007-2009年からだ。EUやアメリカが違法材輸入の厳格な法制化を行いだしたから、アフリカの諸国で輸出用の木材は「合法材」でないと売れなくなるためだ。

 

 しかし、今までの違法伐採、商業伐採で生態系が著しく破壊され、上図のオランウータン生息地もだんだん減少し、2000年には7万頭いたオランウータンは、2010年の5万頭ほどと言われている。(茶色部分がオランウータン生息地)

 

 

インドネシアの中カリマンタン・タンジュン・プティン国立公園。

 「以前は国立公園内は少し伐採がされていたが、異常な伐採は1995年以降に、タンジュン・リンガ社を含め国立公園内で違法伐採が繰り広げられていた。オランウータンも住めない公園になるのではないかと私たちは1998年から調査を始めた。地方政府に申し入れたが聞き入れられず、告発した」とTelapakのヤヤット氏が言う。

 タンジュン・リンガ社のBossラシッド氏は、「国立公園は木材業者の天国だ。多額の金が落ちてくる地だ」と新聞に語っている。

 

 今は違法伐採が全て停止のタンジュン・プテイン国立公園に静寂が戻り、野生のオランウータンも多く戻りだした。